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クリスマスの夜。新宿西口に住む、中年男(銀ちゃん)とオカマ(ハナさん)と家出娘(みゆき)三人のホームレスは、ゴミ置き場に捨てられた一人の赤ん坊と出会う。赤ん坊は、「きよしこのよる」にちなんで「清子」と名付けられる。そして、次の日から、彼らは清子の両親を捜し出そうとするのだが、捜索中にはとんでもないハプニングが次から次に巻き起こる。そしてそのイベントの隅々に、いろいろな人間の人生模様が多彩に織り交ぜられていく。
「赤ん坊を本当の両親のもとに届ける」という、どこかサンタクロース的な物語の要所に、登場人物のバックグラウンドや人間関係において抱える微妙な問題を示唆するような挿話がいくつも食い込んでくるのだけれど、その設定が結構秀逸である。個々のエピソード自体は奇抜なものではないけど、それらが互いに妙な縁で関連したり、「家族」という捉えづらいテーマを中心に関係していく様子が非常に面白い。それ故に、この映画は、単に「ハッピーエンドのできすぎたドタバタ喜劇」に集約されにくい映画だと思う。そういう意味で監督は脚本家としても非常にクレバーな人だ。 もはや今敏節とも言えるが、映像はとても饒舌で、シーンやカットの展開が恐ろしく小気味いい。単純に言って、絶対飽きない。それでいて、人間や街の表情は驚くほど作り込まれている。中でも、みゆきが鼻をすする仕草や、西沢幸子が橋で涙を零す表情等には、ただならぬ緻密さを感じる。こういう作品は、一回観たら何回も観たくなって、また少し飽きて見なくなったと思ったら、一年後とかに再び何回も観ちゃうタイプの作品だと思う。なんでかわからないけど、特に年末年始というのは、こういう、「何も考えずに見られてでもめちゃめちゃクオリティ高い類いの作品」をむさぼるように観たくなる季節だと思う。たとえば『AKIRA』とか。 うーん、そろそろ年越しですねえ。
by tajat
| 2007-12-11 01:40
| 映画
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